京都の仁和寺へ行ったときのこと。
怒鳴り声が聞こえたので振り返ったら、すぐにキレると話題の中高年男性が、今まさにキレ散らかしてるではありませんか。
お寺の職員さんは宥めようとしていますが、60代とおぼしきジジイはエスカレートするばかり。
ハッキリ内容はわかりませんが、どうやらマスク着用を拒否しているみたい。
コロナが蔓延して以降、仁和寺では「覆面」と呼ばれるマスクを用意して下さってるんです。
これは、献花など儀式の際に僧侶が着用するもので、全て手作り。
拝観者用の覆面は、毎朝、薬師如来像にお供えして祈願しているんだそうです。
着けるだけで結界が張られそうな無敵マスクですよ!
当時マスク不足だったこともあり、本来ならとてもありがたい心遣いではないでしょうか。
そんなジジイとっととつまみ出せばいいのに。
そう思ってしまいます。
相手がラグビー選手のような巨漢だったり、ヤバそうな見た目だったら絶対に怒鳴ってないはず。
職員さんが強気に出られないのを良いことに威圧するなんて、ただの弱いものイジメですもんね。
職業によって、年齢や既往歴によって、家族構成によって、地域によって、それぞれコロナに対しての考え方が違う。
ほんの数ヶ月の出来事なのに、これほどまでに日本人の多様性を感じたことはありませんでした。
みんなが心の中で持ってる正義。
それが本当に正しいことなのか、実は本人も分からなかったりして。
これまでの「普通」がひっくり返ってしまった今
もう、みんなの正義を擦り合わせることなんて無理なんじゃないかと思ってしまいます。
人を迎える側が厳格にルールを決めて、それに従わなければ容赦なくつまみ出せばいい。
他の人を守るため、という大義名分も出来ましたしね。
相手に対する思いやりがより必要になる世の中で、自分のエゴだけを押し通すジジイは遠慮なくつまみ出せばいいのです。
もちろん我儘ババアもね。
行くところがなくなれば、やっと我が身を振り返ることでしょう。