旧九条家庭園(拾翠亭)へ行く予定だったので、すぐ近くで特別公開されている、文化財『藤野家住宅』へも立ち寄ってみました。
9月1日(日)から30日(月)の1ヶ月間だけ公開されてるとのこと。
国登録有形文化財『藤野家住宅』
大正15年(1926)に建てられた数寄屋風の京町家です。
京町屋の定義は、昭和25年以前に建てられた家を指すそうです。
大正時代から普及したという、高い塀で囲まれた『大塀造り』
間口は約10mなのに対して、敷地の奥行きは約40m、いわゆる鰻の寝床といわれる造りでした。
中庭
奥には蔵があります。
隣の家との間に蔵を造るのは、火事になったとき燃え広がらないようにするためなんだそう。
町家にはこれ以外にも様々な工夫が施されていて
奥に細長い建物なので、光と風を取り込むために坪庭を造るんですが
大塀造りの町家は高い壁で覆われるため、より風が通るように坪庭を2つ以上造るそうです。
暑い暑い京都の夏
襖を外して葦戸(よしど)に替え、畳の上にはひんやり冷たい網代(あじろ)を敷きます。
伺った日の気温は33℃でしたが、建物の中は心地よく風が通り、それほど暑さを感じませんでした。
限られた空間を有効活用する、箱階段。
階段下を収納場所に変えてしまう、知恵と工夫の極みです!
二階の部屋。
レトロなスイッチ。
精工舎の掛け時計。
京町家・藤野家住宅まとめ
藤野家住宅には今も住んでいる方がいらっしゃるそうです。
家って人が住まなくなると途端に朽ちてしまうので、守る方がいてくれるからこそ保たれるもの。
100年近く前に建てられた住宅を、こうして拝見させて頂けるありがたみを感じました。
私が伺ったのは平日でしたが、次から次へと来場される方が後を立たなかったです。
1階に一人、2階に一人、ガイドの方がいて案内をして下さいますので、分からないことが有れば質問も可能でした。
公開時期 | 2019年9月1日~9月30日 |
受付時間 | 10:00~16:30(16:00受付終了) |
アクセス | 地下鉄烏丸線「丸太町駅」徒歩5分
京阪「神宮丸太町」神徒歩15分 |