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大阪歴史博物館で、7月3日~8月15日まで開催されていた「あやしい絵展」
先日駆け込みで行ってきました。
あやしいって何ぞ?と思ってましたが、行ってみると納得。
怪しい、妖しい、奇しいなど、さまざまな漢字を当てはめられるように
嫉妬、欲望、恨み、そんな誰もが内側にもってるものを
ギュッと凝縮したような絵画展でした。
音声ガイドは平川大輔さん。
なんと厭夢(鬼滅)の声で、お耳もゾクゾクしましたわよ。
壁のあちこちに都々逸が書かれてるのも楽しかったです。
「諦めましたよどう諦めた諦められぬと諦めた」
「切れてくれなら切れてもやろう逢わぬ昔にして返せ」
「色はよけれど深山の紅葉あきという字が気にかかる」
この「あき」の節を見たとき上手い!って一人で唸ってしまいました(笑)
面白いなあ、都々逸。
描かれた着物の柄が独特だったり、何といっても手の描写が艶めかしい。
気になる作品が多い中、一番心を奪われたのは
岡本神草の「拳を打てる三人の舞妓の習作」
そして
甲斐庄楠音の「横櫛」
どちらもゾワッとするのに目が離せない。
不気味だけど美しくて…引き込まれる不思議。
調べてみると
1918年(大正7年)初めて開催された国展で
神草の「口紅」、楠音の「横櫛」が揃って入賞候補に挙げられます。
このとき「口紅」激推しの土田麦僊と、「横櫛」激推しの村上華岳が互いに譲らず、竹内栖鳳が仲裁に入ることになったのだとか。
このことで神草と楠音は有名になったそうです。
ただの美人画ではない
女性の生と性、そして聖をも含み、情念渦巻く生々しい作品の数々。
ある意味怖いんだけど、でもそれが人と云うものかと思ったり。
怖い絵ほど心惹かれるのは何故でしょう?
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